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2019.06.05
お知らせ
ベーゼンドルファー290インペリアルを選定
5月29日水曜日、ウィーン郊外のノイシュタットで高崎芸術劇場のコンサートグランドピアノ2機種目となるベーゼンドルファー290インペリアルの選定を行いました。

190年以上前にイグナッツ・ベーゼンドルファーにより創業された名門ベーゼンドルファーは、ウィーン郊外の工場でピアノを製造しています。オーストリア皇帝フランツ1世から優れたピアノと認められ、フランツ・リストらからの評価を得てその知名を確固たるものにしました。

モデル290インペリアルはブゾーニの要請を受けて、通常のピアノより9鍵多い97鍵の鍵盤を備え色彩豊かな音色を実現しました。また、側板には柔らかい木材を用いて、1枚の板に切れ込みを入れて曲げてからその隙間を埋めもどすという製法を採用しています。誕生以来変わらないこれらの特徴的な製法により、豊かな“ウィンナートーン”が生み出されるのです。

今回選定していただいたのは“高崎”と“欧州“にルーツを持つピアニスト、金子三勇士さんです。
まず準備された4台のピアノの響きを1台ずつ確かめるように弾いていただきました。そのあと現地の方のご説明で工場を見学し楽器への理解を深めたあと、改めて弾き比べていきます。
その中から、ソロリサイタル、声楽とのデュオや室内楽に適したベーゼン特有の柔らかさと、音色の伸びしろを感じさせるキャラクターを持つ、人間に例えるならば優秀な“20代の男性”(…)を満場一致で選ぶことができました。

「第一印象から決めていました(笑)様々なタイプのピアニストに愛されるであろういい『子』だと思います。新しい劇場に合わせて成長してくれると楽しみにしています」と金子さん。

現地で選定したからこそ巡り逢えた楽器、技術者が“ドラゴン”の愛称で評したスケールのある楽器は国内外で評判の1台になることでしょう。